アイルランドワーホリ日記(2022~2023) ~ニート羊は英語で話す夢を見るか?~

我、古今東西の酒を愛する日本羊なり!ワーホリにかこつけてアイルランドでビール三昧。語学学習...?知らない言葉メェねえ。

わんこビール in デュッセルドルフ

スペイン〜ポルトガルの長旅を終え、舞台はついにヨーロッパ最終国のドイツへ…。というわけで、デュッセルドルフに来たぞ!

デュッセルドルフには1万人近い日本人が住んでいるという。かくいう羊も、こちらで駐在している友人を訪ねてデュッセルドルフに訪れた。ソイツが生粋の酒飲みということもあり、飲んだくれドイツ生活の様相をお届けするぞ!!

わんこビール(アルトビール

せっかくドイツに来たのだから、とりあえずビールを飲むべし!!!とのことで街中にお出かけをば。途中、元会社のドイツ拠点に寄って写真を取るなど、観光?もバッチリだ。

デュッセルドルフで特に有名なのは、この地が発祥と言われている「アルトビール」だ。アルトビールは飲み口は軽め、口当たりはフルーティな、日本だとクラフトビール系のエールに近い感じの味。1杯目からクイッといけるが、ちょっとお口がリッチになる。

 

んでもって、アルトビールの最大の特徴は、なんといってもその飲み方にある。ドイツ、ビール、と聞くとオクトーバーフェストのような大ジョッキを豪快に!!!!という印象をもっている人が多いかもしれないが、アルトビールはその真逆を行く。

 

量は0.2〜0.3L。居酒屋で瓶ビールを頼んだときに一緒に出てくる大きさのコップで生ビールをいただく。ぷはー、うまい。

 

そしてコップが空になると、大量の替えを抱えた屈強な店員さんがやってきて、空のグラスをさげ、並々注がれた新しいビールを机においてくれる。そう、これがデュッセルドルフ名物、わんこビールなのだ!!!

 

おそらくは、ビールの鮮度を保つためにそうしているのだろうけれど、このわんこビールの問題は、客側がペースを忘れてしまうことだろう。

気づけばすでに外が暗い

ジョッキで飲んでいれば、ジョッキの数とそのときの経過時間で、今の自分がどのくらいのペースで走っているかが計算しやすい。しかし、わんこビールは「グラスを開けた!」という感覚が少なく、1杯1杯の消費時間も短いため、「あれ…こんな飲んだっけ?」となりがち。今何杯目かは、店員さんがコースターに刻印してくれるので確認すればわかるのだが、かなり酔いやすく危険な方式だと思う。お酒を飲み慣れてない人は気をつけてくれよな!

 

陶器でビールを出してくれるホールはないかな?と探してみたのだが、デュッセルドルフはこのアルトビール勢力が強すぎるためか見つからず。次のベルリンに賭けてみよう。

わんこビールのアテ

ドイツといえば、ビールと肉とポテト!を思い浮かべる人が多いと思う。デュッセルドルフでわんこビールを出している食堂(かつ醸造所でもある)では、イメージはそのステレオタイプな感じで相違ない。

 

ビーガンには肩身の狭そうな肉肉しいメニューが並んでいた。メニューの8割くらいは肉だと思う。お肉が苦手な人や宗教的な理由で食べられない人は少し気をつけよう。では早速、羊の食べたメニューを紹介していこう!

メット(Mett)

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引用元:Wikipedia

駐在中の友人からおすすめされて、まんまと羊もハマった前菜。スライスされたパンの上に豚の生肉ミンチが山盛り。上に申し訳程度のみじん切りオニオンを添えて。味付けはほぼされていないので、お好みでテーブルソルトとペッパーを振りかけていただく。

 

ドイツ滞在中4回も食べたのに1枚も写真をとっていなかった羊。許せメット…。ありがとうWikipedia

 

日本で例えると、ネギトロごはんみたいな感じ。山芋の千切りの上にネギトロが乗っている感じか。とにかくネギトロ。衛生的にちょっと危なそうな気もするのだが、豚の生肉に関する法律があるほど厳格に管理されているとのこと。しょうゆかけたい。

 

日本では豚の生肉は食べられないので、これはドイツにいる間に是非試してみてほしい。うま〜〜〜〜。

レバーケーゼ(Leberkäse)

分厚い豚ハムのソテー。ソテーてかもうただのベイクドな気もするが。名前の割にレバーもチーズも入っていない問題作。

 

初めて夕飯をとるとき、ひとりだったというのもありガッツリ系の肉料理を避けたい気持ちが強く、鮭のフリットを頼んだら代わりに出てきた。落差ヤバいんですけどwwwww

 

さげられた料理の行末を思うとしのびなくなり、仕方なくいただく。うむ、想像通りの味。味付けはガッツリめに塩がふってあるので、そのままパクッといただける。切るのが楽で油も少なく、食べやすいメインと言えるだろう。ポテト多すぎはご愛嬌。油物がキツくなってきた30歳以上の層におすすめかも。

シュヴァイネハクセ(Schweinehaxe) ※違うかも

骨付き豚肉のロースト?かな。ポークリブ切り忘れました、みたいな豪快な料理。このときはしょっぱめのデミソースだったけど、そこはお店によっても違うみたい。山盛りマッシュポテトを添えて。お肉はほろほろで食べやすい。美味しくないわけないよね。ビールにめちゃくちゃ合う。

 

名前を忘れてしまったのだけれど、ドイツ料理で一番見た目が近そうなものからタイトルを拝借。唯一の欠点は多くの場合ひとりでは食べきれないこと。この日は現地駐在中の友人と飲みに来ていたのだが、2人でギリ食べれるくらいの量。複数人で飲みに行くときに頼もう!

ブラートヴルスト (Bratwurst) 

いわゆる普通のソーセージ。メニューで見つけたらまず頼んで見るとドイツっぽさを実感できる。グリルかボイルかを選べたので、今回はグリルで。油をビールでかっこむのだ!

 

スタンダードなソーセージはドイツ人的にお腹いっぱいなのか、意外とお店で見かけることがない。このときはわざわざブラートブルストを置いている店を探して突撃したレベル。なぜかブラットブルスト(ブラックプディング)とカレーブルストはどこの店にもある。普通のやつを置いてくれ、普通のやつを。

 

味はもちろん100点満点!肉汁たまらん…!付け合わせのポテトサラダが、ビネガーを強めに効かせてさっぱりしていたのが特に良かった。ヴルストの付け合わせというとざわークラフト一択のように思っていたが、今後はポテサラも追加したい所存です。

 

こう書き上げてみて改めて思うのは、肉とポテトしか食ってねえ!!!!!ということだろうか。噂以上にドイツはビールと肉とポテトだった。後半戦のベルリン旅も楽しみだ。

アルトビール醸造所での食事の流れ

今回は、醸造所と食堂がセットになっている場所で夕食をいただいたので、最後に入店からお会計までの流れをば。日本ともアイルランドともまったく違うので、わんこビール挑戦者は参考にしてくれよな!

1. 酒だけでいいなら外、ご飯を食べるなら中

大体の店が、店内とは別に外のテラス席を持っている。注意したいのは、食事をオーダーするなら店内に入る必要があることだ。何かお腹に入れたいときは外席は選ばないこと。一見、外席がほぼ満席状態でも、中の席は意外と空いていることがある。

 

同時に、中席に入るのであれば食事を最低でも1品は頼もう。ルール化されているわけではなさそうだが、中席はどこの席も必ず食事が来ていたので、ビールだけだと白い目で見られそう。

2. 予約席以外の場所を探して勝手に座る

食堂の中では、店員さんが席に通してくれるわけではなく、自分で席を見つけて勝手に座るスタイル。予約席には札が立っているので、そこを避ければOK。大きな長机がホールに所狭しと並んでいるので、人数が少ないときは相席が基本だ。(そんな混んでないときに1人で6人席に座ったら怒られた)

3. 店員さんがオーダーを聞きに来るまで待つ

席に着いたら、店員さんが声をかけてくれるまで待つ。店員さんに声をかけても、怪訝な顔をされるか分かったふりして無視されるのが関の山。店員さんの手が空くまで広い心で待とう。

 

というのも、ビアホールの中はエリアごとに担当者が厳密に分けられていて、自分のエリアを担当してくれる人は基本的に1人だけ。それ以外の人は別のエリアを受け持っていたり、食事係だったりして、呼び止めても相手にしてくれないのだ。

 

テーブル担当の人の仕事は、注文をとる、わんこビールを補充する、会計をするの3つ。ちょうどビール配りに行くときや、グラスをさげているときに注文をお願いしようとすると機嫌が悪くなる。(ならいっそ食事はモバイルオーダーにしてくんないかな…。)心安らかに待とう。

4. 手元のメニューを使いながらオーダー

ビールに関しては、注文を取りに来たときに向こうから「Alt?」と聞かれるので、頷いていればOK。食事は、手元のメニュー表から選ぼう。ただ、店員さんは英語を話してくれない(分かってるかどうかも怪しい)ので、ドイツ語でぎこちなく読み上げて、メニューを指さそう。ドイツ語はほぼローマ字読みでいけるぞ!

 

初回は、指差し確認して、店員さんが復唱したにもかかわらずオーダーミスになったので、何が来ても驚かないことも大事。

5. 美味しいドイツ飯をいただく

キッチンオーダー&食事の給仕とホール管理は別系統なので、食事は思ったよりも早く到着するイメージ。わんこビール形式故、長くいる分にはまったく怒られないので、ゆっくりじっくりいただこう。ドイツ飯、やはり美味い。

 

もう食事に手をつけてないな、と思われると食事は下げられていく。帰れという意味ではないので安心しよう。観光客慣れしている店員さんだと、このときにまだ飲むかどうかを聞かれる。飲みますよ。

6. 飲めるとこまでわんこビール

わんこビールは無限に湧いてくるので、飲めるところまで飲もう。ただ、お値段はグラスで€2.5〜3.5程度とちょっと割高。単純にアルコールが欲しいだけのときは、お酒に特化したバーに入るほうがお財布には優しいかもしれない。

7. 元気にツァーレンビッテ(Zahlen bitte)

気が済んだらお会計をば。次のわんこビールを持ってきたときにそれを断って、お会計を頼もう。華麗な暗算で比較的すぐに合計金額を計算してくれる。なんでそんな早く暗算できるんだ…ドイツ人すげえ…。

 

キャッシュオンリーのお店が多いのでそこだけは要注意。醸造所系の食堂に行くときにはカバーできるだけのキャッシュも持っておこう。

これで君もわんこビールマスターだ!デュッセルドルフに行ったときにはぜひ挑戦してみてくれよな!ではでは、みなさん月初もご安全に!